Menopausal Hand Symptoms
更年期の手指症状

Menopausal Hand
手指の痛みやこわばりの原因を確かめ、
適切な治療へ
更年期には、ほてりや発汗などの症状だけでなく、手指の痛み、こわばり、しびれ感などを感じることがあります。
ただし、これらの症状がすべて女性ホルモンの変化によるものとは限りません。手指の変形性関節症、手根管症候群、腱鞘炎、関節リウマチなど、治療方法の異なる病気が隠れていることがあります。
当院では、整形外科・リウマチ専門医の立場から症状の原因を調べ、一人ひとりに合った治療をご提案します。
このような症状はありませんか?
- 朝、手指がこわばって動かしにくい
- 手指の第1関節や第2関節が腫れて痛む
- 手指の関節が変形してきた
- 親指の付け根が痛み、物をつまみにくい
- 指を曲げ伸ばしすると、引っかかったり痛んだりする
- 手首から指先にかけて、しびれや痛みがある
- 夜間や明け方に手のしびれで目が覚める
- 関節リウマチではないかと心配している
患者さまの症状や身体の状態、生活スタイル、ご希望を丁寧に伺い、
それぞれに適した治療をご提案します。
治療の選択肢をわかりやすくご説明し、
相談しながら一緒に治療方針を決めていきます。
更年期と手指の症状

更年期とは、一般に閉経前の5年間と閉経後の5年間を合わせた約10年間を指します。この時期には女性ホルモンの分泌が大きく変化し、心身にさまざまな症状が現れることがあります。
女性ホルモンの変化は、関節や腱などの状態にも関係すると考えられています。一方、手指の症状には、加齢、遺伝的な体質、手の使い方など複数の要因が関係します。
当院では、更年期の年代にみられる手指の症状を、単に「年齢のせい」「更年期だから」と決めつけず、整形外科の病気がないかを確認し、一人ひとりに合った治療をご提案します。
ほてり、発汗、動悸、気分の落ち込み、月経異常など、更年期障害全般の診断・治療については、婦人科への受診をお勧めする場合があります。
更年期の年代にみられやすい手指の病気
- 手指の変形性関節症
(ヘバーデン結節・ブシャール結節・CM関節症) -
関節軟骨の変性などによって、手指の関節に痛みや腫れ、変形が生じる病気です。
- 指の第1関節に起こるもの:ヘバーデン結節
- 指の第2関節に起こるもの:ブシャール結節
- 親指の付け根に起こるもの:母指CM関節症
物をつまむ、瓶のふたを開ける、ボタンを留めるなどの動作に支障が生じることがあります。
- 手根管症候群
- 手首の部分にある「手根管」というトンネル内で正中神経が圧迫されて起こります。
親指、人差し指、中指、薬指の親指側に、しびれや痛みが現れるのが特徴です。夜間や明け方に症状が強くなることがあり、進行すると親指の筋力が低下して、細かな作業が難しくなる場合があります。 - ばね指
- 指を曲げる腱と、その通り道である腱鞘との間で炎症が起こる病気です。
指の付け根に痛みが生じ、曲げ伸ばしの際に引っかかりや「カクッ」と弾けるような動きが現れます。進行すると、指が曲がったまま、または伸びたまま動かしにくくなることがあります。 - ドケルバン病
- 親指を動かす腱と手首の腱鞘に起こる腱鞘炎です。手首の親指側に痛みや腫れが現れ、親指を動かしたときや、物を持ったときに痛みが強くなります。
- 関節リウマチ
- 関節リウマチでも、手指の痛み、腫れ、朝のこわばりが現れます。更年期の年代にみられる手指症状と似ていることがあります。関節リウマチには専門的な診断と治療が必要です。
検査・診断
同じような痛みやこわばりでも、原因となる病気によって治療方法は異なります。当院では、問診や診察、必要な検査を組み合わせて総合的に診断します。
問診・診察

症状が始まった時期、痛む場所、朝のこわばり、しびれの範囲、指の引っかかり、日常生活で困っている動作などを伺います。
関節の腫れや変形、圧痛、指の動き、感覚や筋力などを確認し、変形性関節症、腱鞘炎、神経障害、関節リウマチなどを鑑別します。
血液検査
関節リウマチなどが疑われる場合には、リウマトイド因子(RF)、抗CCP抗体、CRP・赤沈などを調べます。
血液検査だけで関節リウマチを確定または否定することはできないため、症状や診察所見、画像検査を含めて判断します。
画像診断(レントゲン・超音波(エコー)検査など)
骨の変形や濃度、外傷、関節の様子などを確認します。ヘバーデン結節、ブシャール結節、母指CM関節症などの診断や進行度の評価に役立ちます。関節リウマチとの鑑別にも有用です。
また、X線では確認しにくい関節滑膜や腱、腱鞘、神経などの状態を観察します。関節炎や腱鞘炎、手根管症候群などの評価に用います。関節リウマチの活動性がわかる場合があります。
当院で行う治療
病気の種類、症状の程度、日常生活への影響などを踏まえて治療を選択します。
内服薬・外用薬・漢方薬

症状に応じて、痛みや炎症を和らげる内服薬や外用薬(クリームなど)を使用します。
患者さまの症状や体質、ほかに服用している薬などを考慮し、漢方薬も積極的に使用しています。
注射治療
ばね指、腱鞘炎、ヘバーデン結節、ブシャール結節、母指CM関節症、手根管症候群などでは、病状に応じてステロイド薬などの局所注射を検討します。効果だけでなく副作用や注射回数にも配慮して行います。
リハビリテーション(物理療法/消炎鎮痛処置)
必要に応じて温熱療法や低周波治療などを行います。
運動器リハビリテーション

理学療法士・作業療法士が、関節の動きや筋力、手の使い方などを評価し、運動療法や関節を保護する動作を提案します。痛みの軽減だけでなく、手指の機能と日常生活動作を保つことを目指します。
手術治療
当院で保存的な治療を行っても強い痛みやしびれ、機能障害が続く場合は、手術療法が適していることがあります。必要に応じて、手外科などの専門医療機関へご紹介します。
長引く手指の痛みに対する動注治療
ヘバーデン結節、ブシャール結節、母指CM関節症などによる慢性的な痛みに対し、通常の保存療法で十分な改善が得られない場合には、動注治療を選択肢として検討することがあります。
動注治療は、慢性炎症に伴って増えた微細な血管(モヤモヤ血管)に薬剤を投与し、痛みの軽減を図る治療です。ただし、変形した関節を元に戻したり、失われた軟骨を再生したりする治療ではありません。
比較的新しい治療であり、自由診療となりますが、良い治療効果が報告されています。
よくある質問
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指の関節が痛く、こわばります。関節リウマチとの違いはどのように調べますか?
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更年期の関節症状と関節リウマチは初期の症状が非常によく似ています。症状が現れる関節、腫れ方、こわばりの持続時間などを確認し、必要に応じて血液検査やX線・超音波検査を行います。
関節リウマチは血液検査だけでは診断できず、検査値が陰性でも関節リウマチの場合があります。診察所見を含めて総合的に判断します。 -
手指の痛みがなかなか治りません。手術が必要ですか?
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すぐに手術が必要になるとは限りません。薬物療法、装具、手の使い方の工夫、注射、リハビリテーションなど、病気に応じた保存的治療があります。
痛みや機能障害が強く、既存の治療で十分な改善が得られない場合には、動注治療や手術を含めて治療方法を検討します。 -
ほてりや発汗などの更年期症状も診てもらえますか?
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当院は整形外科のため、主に手指や関節、腱、神経などの症状を診療します。
ほてり、発汗、動悸、月経異常、気分の落ち込みなどについては、婦人科での診療が適している場合があります。症状に応じて専門の医療機関への受診をご案内します。
「更年期だから」と、手指の不調を諦めていませんか?
更年期の年代に起こる手指の痛みやこわばりには、さまざまな病気が考えられます。原因を確かめ、症状や生活に合った治療を選ぶことが大切です。
関節の腫れや朝のこわばり、手のしびれ、指の引っかかりなどが続いている方は、お気軽にご相談ください。